糖尿病薬の種類と使い方|薬剤師によるポイント解説
2024/04/25
糖尿病は、高血糖が続くことで様々な合併症を引き起こす病気です。そのため、糖尿病患者は過剰な食事制限や運動療法だけでなく、薬剤の服用も必要となります。しかし、糖尿病には様々な種類の薬があり、使い方によっては副作用や併用禁忌があるため、正しい情報を知っておくことが重要です。そこで、この記事では、薬剤師が解説する、糖尿病薬の種類と使い方の重要ポイントについて紹介します。
目次
糖尿病薬の種類とは?
糖尿病薬には様々な種類があります。まず、インスリン製剤は、注射により血糖値を下げることができます。また、経口薬には、ビグアナイド薬、スルホニルウレア薬、α-グルコシダーゼ阻害薬、DPP-4阻害薬、SGLT2阻害薬などがあります。これらの薬剤は、血糖値を下げる機序や副作用が異なります。 ビグアナイド薬は、肝臓のグルコース産生を減少させ、血糖値を下げます。インスリンの感受性を高める作用があります。スルホニルウレア薬は、インスリンの分泌促進作用を持っています。α-グルコシダーゼ阻害薬は、腸からの糖の吸収を遅らせ、血糖値を安定させる効果があります。DPP-4阻害薬は、血糖値の動きを調節するホルモンに作用して、血糖値を下げます。 SGLT2阻害薬は、糖分(グルコース)を尿へ排泄させ、血糖値を下げます。正しい種類の薬剤を選択することが重要です。糖尿病の患者さんは、医師の指導の下、正しい種類の薬剤を選択し、適切な摂食・運動習慣を心がけることが、健康な生活を維持するために必要なことです。
糖尿病治療薬の例
糖尿病は日本でも増加傾向にあり、治療が必要になる方が増えています。しかし、糖尿病治療薬には種類があり、正しい選択が大切です。 代表的な糖尿病治療薬には、グリメピリドやメトホルミン(メトグルコ)、シタグリプチン(ジャヌビア ・ グラクティブ)、テネリグリプチン(テネリア)、ダパグリフロジン(フォシーガ)、カナグリフロジン(カナグル)、エンパグリフロジン(ジャディアンス)、ボグリボース(ベイスン)といったものがあります。グリメピリドは、食後の血糖値を下げる作用があります。シタグリプチンは、腸内のインクレチンホルモンを増やし、食後の血糖値を下げる作用があります。グリメピリドは、インスリンの分泌を促進する作用があります。レパグリニドは、食後の血糖値の上昇を抑える作用があります。 このように、糖尿病治療薬には、様々なタイプがあります。ただし、糖尿病だけではなく、個人差や体調によっても選択が変わってくるため、必ず専門医に相談して選択するようにしましょう。また、薬の効果や副作用についても正しく理解し、正しく使用することが大切です。糖尿病をしっかりと管理し、健康な生活を送るためにも、適切な治療薬の選択が欠かせません。
注意すべき副作用と対処法
薬局において処方された薬を調剤する際には、副作用の問題が起きていないかの確認や注意喚起をする必要があります。主な副作用として、低血糖、食欲不振、吐き気、便秘、下痢などがあります。これらの症状が発生した場合には、程度によっては、すぐに服用を中止する必要がある場合があります。困った際には、医師または薬剤師に相談することが大切です。低血糖症状の場合では、ブドウ糖の摂取を行うことで、対処が可能です。また、車の運転や高い場所への登り降りなど、危険を伴う作業を行う際には、服用している薬によっては、副作用が出る可能性があることを念頭に置き、注意することが必要です。そのため、あらかじめ薬局で生活像を把握しておくことは大切です。薬局では、副作用についての情報を提供するだけでなく、どうすれば対処できるかをアドバイスすることもできます。何か問題があれば、気軽に相談してください。
糖尿病薬と食事の関係
糖尿病薬と食事は密接な関係があります。糖尿病患者の場合、血糖値をコントロールするために薬を飲むことが必要ですが、同時に食事の制限も必要となります。糖質の摂取量を減らし、食後の血糖値の急激な上昇を防止する食事療法が有効です。 例えば、食後の血糖上昇に対応するインスリンを使用する場合は、食事の前に注射を打つ必要があります。また、糖の吸収を穏やかにするタイプの薬剤は、食直前に服用する必要があります。糖尿病薬と食事は相互に影響し合い、薬剤を適切に使用するためには食事の内容も十分に考慮する必要があります。薬剤師は、糖尿病患者に対して適切な食事療法のアドバイスをすることが重要です。また、医師との協力を通じて、糖尿病患者の食事と薬剤のバランスを取ることが大切です。
飲み方の正しい方法とタイミング
薬局で手にした薬をいつ、どのように飲めば効果的になるのでしょうか?正しい飲み方は、医師が処方箋に記載した指示に従うことが一番重要です。それでも、何か分からないことがあれば薬剤師に相談しましょう。薬と一緒に食べた方が良い場合や、飲まなければならないタイミングなどをアドバイスしてくれます。また、薬剤師は医師に相談し、代替薬の処方をお勧めすることがあります。一般的な注意点としては、薬を飲む前には必ず手洗いをすること、薬の保存については、遮光保存や防湿保存など指示された保管方法を守ること、薬の有効期限に気を配ること、過剰摂取をしないことが挙げられます。正しい飲み方によって、薬の効果を最大化させることができます。薬剤師や医師に相談し、適切なアドバイスを受けながら、薬を正しい方法とタイミングで飲みましょう。